蒸溜を重ねた柔らかさと、クリアな飲み口。
「尚」は、日本最古の蒸溜酒である泡盛を後世に継承し、さらに発展させるために生まれた泡盛です。
泡盛の歴史や文化を重んじ、泡盛蔵12蔵(石川酒造場、神村酒造、金武酒造、崎山酒造廠、瑞泉酒造、請福酒造、まさひろ酒造、瑞穂酒造、ヘリオス酒造、八重泉酒造、やんばる酒造、米島酒造)のプロの蒸溜家集団が開発を手掛け、2019年秋に誕生しました。
これまでの泡盛との大きな違いは、その味わいと香り。
米麹のやさしい甘味と華やかな香りを引き出すことに成功しました。
「尚」という銘柄は、かつて王国だった沖縄の誇り高き王の名を冠しています。
最も古くて新しい、日本のスピリッツです。
伝統の1回蒸溜から、泡盛の未来を描く3回蒸溜へ。
「尚」は、従来の泡盛同様、お米から造られる米麹のみを原料として醸しています。
革新的なのはその蒸溜回数。
伝統的な1回蒸溜製法から3回へと蒸溜回数を重ね、嗅覚と味覚を頼りに何度も地道な利き酒を繰り返し、「泡盛特有のクセ」を除いて柔らかくクリアな飲み口にたどり着きました。
つまり、3回という蒸溜を経て、新世代の泡盛と呼ぶにふさわしい酒質を実現させているのです。
世界のスピリッツと並ぶ、アルコール度数40%。
世界的に飲まれているスピリッツに、ウイスキー、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどがあります。「尚」はこれら同様、世界のバーやカフェで飲まれるスピリッツとなるべく開発されました。
目標としたのは、
「米麹100%のスピリッツとして求められる品質を追求しよう」
「世界のプレミアムホワイトスピリッツを競合ととらえて研究しよう」
「泡盛の入り口となる新たな泡盛を開発しよう」
ということ。
そのためアルコール度数は世界の主要なスピリッツと並び、カクテルにも向く40%に。「柔らかくクリアな飲み口」という共通点を持ちながら、12蔵それぞれの個性が冴える味わいや香りを愉しめます。
洋梨、桃、バナナを思わせる果実感あふれる香り。お米の持つ甘く柔らかな味わいと華やかに絡み合いながらも、テイストはドライ。職人の感性が光る絢爛な泡盛です。
ミントのような爽快な香り。柔らかな口あたりとほのかに感じるお米の風味により、日本茶等の和の素材を使用した上品な「和テイスト」のカクテルをも演出できる、特にミキサブルな「尚」です。
ロシアンティーを思わせる上立ち香。上品でわずかな苦味が、はちみつやカラメルのような甘味を引き立たせています。素朴でありながら複雑で味わい深い久米島の「尚」です。
各酒造担当者から見たそれぞれの「尚」
「尚」×スペシャルティコーヒーの
新しい「泡盛コーヒー」に挑む。
すっきりしていてキレがある味わいの「尚」。
それは、カクテルのベーススピリッツとして極めて適している特長です。
一杯のカクテルとして飲んだ時に、「尚」独自の個性が立つと同時に、合わせた素材をも引き立てるのです。
実は、世界中で愛飲されているコーヒーの日本における栽培の北限は沖縄であり、県内の一部の地域では「泡盛コーヒー」という飲み方があります。そこで、新世代の泡盛「尚」と上質なコーヒー豆であるスペシャルティコーヒーを使って、新しい「泡盛コーヒー」づくりに挑みます。バーテンダーによるレシピ提案やセミナー、コンペティションの開催を通して、お酒好きな方にも、コーヒー好きな方にも、より多くの方に愛されるカクテルになることを願っています 。
クリアな酒質とカクテルで冴える各蔵の個性。
造り手の情熱も語りがいがあるスピリッツ!
東京・四谷「ティグラート」バーテンダー、ディレクター、株式会社はくすけ 代表取締役・高宮裕輔さん
近年、個性を持ったスピリッツをカクテルに取り入れるバーテンダーが増えています。たとえば、メスカル、ピスコ、カシャーサといったもので、「尚」はその中に割って入れるスピリッツだと思います。「ZUISEN」は花のようなやさしい風味で、柑橘類やベリーや紅茶と相性がよい印象がありますし、「MIZUHO」には南国果実を思わせる風味があり、フルーツやハイビスカスやカカオと相性がよい印象があります。そして、「YONESHIMA」は大地や緑といった力強さを想わせる風味があり、南国果実や薬草酒やスパイスと相性がよい印象があります。香りが華やかでクリアな酒質であることと同時に、12蔵それぞれの個性が違うことが、「尚」の大きな魅力です。と同時に、造り手の若手技術者達が、情熱を持った魅力的な人達である点も最大の魅力です。カクテルを提供する際、お客様に「なぜ『尚』を使うのか」「なぜこのカクテルをつくるのか」の意味を会話し、理解して頂くことで、「おいしい」を越えていっそう味わい深くなるカクテルとなります。
コーヒーでいう“クリーンカップ”。
クリアな酒質がコーヒーの酸味や苦味、香りを引き立てます。
愛知・名古屋「ボンタイン珈琲本社」代表、日本スペシャルティコーヒー協会理事・加藤慶人さん
「尚」のアロマは、えぐみや強すぎる素材感がそぎ落とされたとてもクリアな印象で、コーヒーでいうところの“クリーンカップ”を感じます。これは、もともとの豆のポテンシャルがうまく引き出されていることを意味します。「尚」においては、素材由来の風味は冴えているのに好ましくないアロマが出ていない、ということです。これは味の輪郭がしっかりしたスペシャルティコーヒーと非常に相性がいいと言えます。キレのある「ZUISEN」やまるみのある「MIZUHO」には、ドリップで抽出した繊細なコーヒーを合わせたり、しっかりした味わいのある「YONESHIMA」にはエスプレッソで抽出した濃いめのコーヒーを合わせたり。コーヒーがもつアロマとフレーバーを、しっかり狙って活かすことができます。クリーンカップを感じないお酒の場合は、雑味や好ましくない香りが増幅されてしまいますが、「尚」はそんな心配がないスピリッツです。
9種のコーヒーカクテルレシピ
カリフォルニアワインのような軽快なタンニンをコーヒーで表現
「ZUISEN 琉球ワイン」
「尚ZUISEN」カクテル1 苦味と濃度を活かしたカクテル
【材料】
・「尚 ZUISEN」 30ml
・ドリップコーヒー(苦味系) 20ml
・ヒーリングチェリーリキュール 20ml
・クレームドカシス 10ml
・バルサミコビネガー 1ml
【つくり方】
1. すべての材料をミキシンググラスに注ぎ、ステアする。
2. 1.をワイングラスに注ぐ。
涼やかで爽快!ローズの香りで「尚 ZUISEN」がいっそう華やかに
「ZUISEN Vivid Garden」
「尚ZUISEN」カクテル2 酸味を活かしたカクテル
【材料】
・ピンクローズを漬け込んだ「尚 ZUISEN」30ml
(「尚」100ml対しドライのピンクローズ1gを、12時間常温で漬け込んだもの)
・ドリップコーヒー(酸味系) 30ml
・ローズヒップティー 30ml
・シンプルシロップ 10ml
・レモン 5ml
・ソーダ 適量
ガーニッシュ:ミント
【つくり方】
1. ソーダ以外の材料をタンブラーに注ぐ。
2. 1.のタンブラーにクラッシュアイスを入れる。
3. 2.にソーダを注ぎ、ミントを飾る。
ベリーが香るコーヒーに「尚 ZUISEN」の風味を移したホットカクテル
「ZUISEN AGARI」
「尚ZUISEN」カクテル3 香りを活かしたカクテル
【材料】
・「尚 ZUISEN」 30ml
・クレームドカシス 10ml
・シンプルシロップ 5ml
・お湯(90℃) 180ml
・コーヒー(ナチュラル/細挽き/中深煎) 12g
【つくり方】
1. 「尚 ZUISEN」、クレームドカシス、シンプルシロップを合わせる。
2. 浸漬式ドリッパーにコーヒーペーパーをセットし、コーヒーサーバーかカップの上に置く。
3. 細挽きしたコーヒーを 2.に入れて、お湯を注ぎ、1.を加える。
4. 2分経過したら 3.を落としてコーヒーカップに注ぐ。
※濃く抽出したい場合は、3分にしてもよい。
※浸漬式ドリッパーがない場合は、カップなどで代用してインフュージョンし、ドリッパーへ移して淹れる。
濃厚さの中に広がる、果実と花の甘酸っぱくエレガントな風味
「MIZUHOエスプレッソマティーニ」
「尚MIZUHO」カクテル1 苦味と濃度を活かしたカクテル
【材料】
・ラベンダーを漬け込んだ「尚 MIZUHO」 30ml
(「尚 MIZUHO」100mlに対しドライのラベンダー1gを入れ、12時間常温で漬け込んだもの)
・エスプレッソ(ナチュラル) 60ml
・ハイビスカスティーシロップ 10ml
・パイナップルジュース 30ml
・シンプルシロップ 10ml
ガーニッシュ:ドライハイビスカス
【つくり方】
1. すべての材料を 2 ピースシェイカーに入れ、シェイクする。
2. 1.をカクテルグラスにダブルストレイン(ストレーナーや茶濾しなどで細かい固形物を濾しながら注ぐ)して、コーヒー豆を飾る。
コーヒーの酸味が心地いい、爽快コーヒーレモンサワー!
「MIZUHOエスプレッソフィズ」
「尚MIZUHO」カクテル2 酸味を活かしたカクテル
【材料】
・「尚 MIZUHO」 30ml
・エスプレッソ(酸味系) 30ml
・レモン果汁 10ml
・シンプルシロップ 15ml
・ソーダ 適量
ガーニッシュ:レモンスライス
【つくり方】
1. 3ピースシェイカーにソーダ以外の材料を入れ、シェイクする。
2. 氷の入ったタンブラーに 1.をダブルストレイン
(ストレーナや茶漉しなどで細かい固形物を濾しながらグラスに移す)する。
3. 2.にソーダを注ぎ、レモンスライスを乗せる。
深いのに軽やか。「尚 MIZUHO」版アイリッシュコーヒー
「MIZUHOアイリッシュコーヒー」
「尚MIZUHO」カクテル3 香りを活かしたカクテル
【材料】
・「尚 MIZUHO」 30ml
・コーヒー(ナチュラル/細挽き/中深煎) 15g
・お湯(90℃) 150ml
・ホワイトカカオリキュール 10ml
・シンプルシロップ 10ml
・生クリーム 40ml
【つくり方】
1. 「尚 MIZUHO」、ホワイトカカオリキュール、シンプルシロップを合わせておく。
2. 浸漬式ドリッパーとコーヒーペーパーを用意し、細挽きしたコーヒーを入れ、お湯を注ぐ。
3. 2.に 1.を入れる。
4. 2 分経過したら落とし、耐熱グラスに注ぐ。
5. シンプルシロップを注ぎ混ぜる。
6. ホイップした生クリームをフロートする。
「尚 YONESHIMA」& エスプレッソの力強い風味と、果実の甘酸っぱさが一体に
「YONESHIMA night owl」
「尚YONESHIMA」カクテル1 苦味と濃度を活かしたカクテル
【材料】
・「尚 YONESHIMA」 30ml
・エスプレッソ(酸味系) 30ml
・パイナップルジュース 30ml
・ライム 5ml
・アガベシロップ 15ml
・ホエー(乳清) 30ml
【つくり方】
1. 2 ピースシェイカーにすべての材料を入れ、シェイクする。
2. 1.を氷の入ったロックグラスにダブルストレイン(ストレーナや茶漉しなどで細かい固形物を濾しながらグラスに移す)する。
※マタドールのツイスト、ウォッシュドのエスプレッソ、乳清といわれるホエー
エアリーな泡の奥に、カシス&グレープの紫の味わいとコーヒーが溶け込む
「YONESHIMA sidekick」
「尚 YONESHIMA」カクテル2 酸味を活かしたカクテル
【材料】
・ハイビスカスを漬け込んだ「尚 YONESHIMA」 30ml
(「尚 YONESHIMA」100mlに対しドライのハイビスカス1gを入れ、12時間常温で漬け込んだもの)
・エスプレッソ(ナチュラル) 30ml
・グレープジュース 30ml
・トックブランシュ カシスジュース 10ml
・シンプルシロップ 10ml
・トニックウォーター 適量
【つくり方】
1. 2ピースシェイカーにトニックウォーター以外の材料を入れ、シェイクする。
2. 1.を氷が入ったタンブラーに注ぎ、トニックウォーターでアップする。
カシスの濃厚さ、カンパリの渋味。余韻の長い大人味
「YONESHIMA499」
「尚YONESHIMA」カクテル3 香りを活かしたカクテル
【材料】
・「尚 YONESHIMA」 30ml
・コーヒー豆(ウォッシュド/浅煎り) 6g
・カンパリ 10ml
・ヒーリングチェリーリキュール 10ml
・アベルナアマーロ 10ml
・トックブランシュ カシスジュース 10ml
【つくり方】
1. 3ピースシェイカーにコーヒー豆を入れ、マドルですり潰す。
2. 1.に「尚 YONESHIMA」、カンパリ、ヒーリングチェリーリキュール、アベルナアマーロ、トックブランシュ カシスジュースを加える。
3. シェイクして、1分待つ。
4. 氷の入ったロックグラスに 3.をダブルストレイン
(ストレーナや茶漉しなどで細かい固形物を濾しながらグラスに移す)する。
「尚 ZUISEN 」
田場
スッキリ抜ける甘さを感じる。
仲里
トロピカルの中でもパッションフルーツの香りを感じる。
「尚 MIZUIHO 」
伊藝
エステルのフラワリーとフルーティーさのバランスが良い。
梨の軸をかじった時の弾ける感じがする。
田場
鼻孔を抜ける感覚がすっきりしてキレが良い。
かなり味の設計を厳選された印象。
「尚 YONESHIMA 」
仲里
甘い要素に加えて、ほのかに石鹸をイメージさせる。
伊藝
栗のような甘さを感じ、苦味を抑えている印象ある。